2017年09月10日

『旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス』 監督来日記念トークイベント

『旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス』は、マグナム・フォトに所属した報道写真家であり、近年では映画監督としても活躍するレイモン・ドゥパルドンが、40年以上に渡って撮りためたフィルムを、妻で共同監督でもあるクローディーヌ・ヌーガレと共に1本の映画として綴ったドキュメンタリー。
公開前にレイモン・ドゥパルドン監督とクローディーヌ・ヌーガレが来日致し、9/1(金)に『旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス』来日記念トークイベント付き特別先行試写会が行われました。
『旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス』 
シネマジャーナル作品紹介

レイモン・ドゥパルドン,クローディーヌ・ヌーガレ_R.jpg
左 レイモン・ドゥパルドン監督 右 クローディーヌ・ヌーガレ監督

日時:9月1日(金) 
場所:アンスティチュ・フランセ エスパス・イマージュ
登壇:レイモン・ドゥパルドン監督、
   クローディーヌ・ヌーガレ(共同監督)
司会:小柳帝(ライター・編集者・翻訳者)

フランスを代表する報道写真家&映画監督であるレイモン・ドゥパルドンが、40年に渡って20世紀の変革が起きた現場で取材を続け、世界中を旅し撮りためてきたフィルムの映像と、現在フランスの田舎町を周り撮り続けている姿を交互に編集したドキュメンタリー作品である。このように、彼の過去と現在をつなぎ合わせることによって、一人の写真家の歩みを描き出す。
これまでの作品を時系列に沿って紹介し、自伝的な構成と、二つの時代を並行して構成した理由を問われると、今作の共同監督であり、レイモンの映像作品の製作・録音を担当してきたクローディーヌ・ヌーガレは、「2性の構成でやってきました。私たちは30年前から映像はレイモン、ナレーションは私が担当してきました。この作品を撮る前の10年間、私たちは農民の生活を映し続けていました。それを終えて自分たちを振り返ってみることが必要だったんです」と、この作品の製作意図を語った。
一方レイモンは、「アイデアとしては、かなり前から倉庫に保存していたアウトテイクのフィルム(編集に使われなかったもの)を、何かの役に立てたいと考えていました。その時私は大判カメラを持ってフランス国内の旅に出発する予定でいるのをクローディーヌは見ていたし、こうした大きなフォーマットで何かしたいと考えました。片方には大判の写真、片方には16mmで撮ったフィルムのかけらが入った缶があった。フィルム缶自体が錆び始めていました。その二つのものを取り合わせたものが、この映画になっています。保存していたフィルムのかけらには音が無かったり、音があっても少なかったり、悪い音だったりしたから、それでナレーションをクローディーヌにお願いした」と裏話を。
またクローディーヌは「若い映画を作りたいと考える人たちに、どうやって映像の人が生まれてくるのか どのようにしてレイモン・ドゥパルドンができてきたかというのを見せたかったんです」と付け加えた。

司会者から、この映画の共同監督でもあるクローディーヌ・ヌーガレさんは元々録音技師の仕事をしていて、この映画の中でも、出会った頃のエピソードも出てくると紹介があった。その上で、撮影しているレイモン・ドゥパルドンを撮っているのはクローディーヌさんなのでしょうか?と質問。クローディーヌさんは「元々国立図書館での展覧会『ラ・フランス』のために写真を撮っていたというのはあるのですが、実際、この映画で使われているレイモンの撮影風景はフィクションです。どのようにして写真を撮影していたか。撮影をしているレイモン・ドゥパルドンの役を本人がしている。何回も撮影をしたので、とても上手に演じてくれました。本物の俳優です(笑)。実はカメラの後ろには15人人がいました」。

「夫婦で映画作りが出来ることを誇らしく思う」と語るレイモン・ドゥパルドンとクローディーヌ・ヌーガレでした。

公式HP


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今年もあいち国際女性映画祭に今年も行ってきました(暁)

今年のあいち国際女性映画祭は、作品の半分はすでに観ていた作品だったし、9月中旬には香港、10月には山形国際ドキュメンタリー映画祭に行く予定があり行くのを迷いましたが、ここで見損なうと結局観られないかもしれない作品があり、やはり今年も出かけていきました。
私が参加できたのは9月6日から8日でしたが、『たたかいつづける女たち』山上千恵子監督、『29+1』キーレン・パン監督、『天才バレエダンサーの皮肉な運命』アンナ・マティソン監督、『キタキタ』シーグリッド・アーンドレア P・ベルナード監督、『七つの米袋』マリセル・カリアガ監督、『ファイナル・ラウンド』スダー・コーングラー監督の6作品を観ることができました。
また、キーレン・パン監督、荻上直子監督にインタビューすることができました。
作品紹介や感想などは、後ほどまとめたいと思いますが、写真だけアップさせていただきます。

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木全純治映画祭ディレクターと野上照代顧問  司葉子さん

キーレン・パン監督_R.JPG 山上千恵子監督_R.jpg
左 キーレン・パン監督  右 山上千恵子監督

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 荻上直子監督とはるな愛さん  シーグリッド・アーンドレア P・ベルナード監督

上映作品のポスター_R.jpg
上映作品のポスター
 
9月9日(土)17時30分から、フィルム・コンペティションのグランプリほか、各賞が発表されました。

<長編フィルム部門>
☆金のコノハズク賞(グランプリ)
『七つの米袋』  監督:マリセル・カリアガ

<短編フィルム部門>
☆金のカキツバタ賞(グランプリ)
『海を渡る手話の少年−17歳の夏−』 監督:藤原 亜希

☆銀のカキツバタ賞(準グランプリ)
『First Love』  監督:カン・ジスク

☆観客賞
『海を渡る手話の少年−17歳の夏−』 監督:藤原 亜希

ミッキーの毎日、映画三昧 あいち国際女性映画祭 作品紹介
9月6日  
http://mikki-eigazanmai.seesaa.net/archives/20170906-1.html
9月7日  
http://mikki-eigazanmai.seesaa.net/archives/20170907-1.html
9月8日  
http://mikki-eigazanmai.seesaa.net/archives/20170908-1.html
9月10日 
http://mikki-eigazanmai.seesaa.net/archives/20170910-1.html



posted by akemi at 21:02| Comment(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月09日

第10回 したまちコメディ映画祭in台東

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今年はついに10回目!
期日:2017年9月15日(金)〜18日(月・祝)
会場:
【上野地区】「東京国立博物館 平成館」「上野恩賜公園野外ステージ(不忍池水上音楽堂)」
【浅草地区】「浅草公会堂」「雷5656会館 ときわホール」
プログラム:
●特別招待作品
『blank13』オープニング作品
『We Love Television?』
『ヨスの夜の海』
『セントラル・インテリジェンス』LiLiCoの映画卍固め
『シンクロナイズドモンスター』 
『ゆれる人魚』
『オレの獲物はビンラディン』〜ニコケイまつりinしたコメ〜
●特集上映/企画
・短篇コンペティション2017
・コメディ栄誉賞 小松政夫 最終日にリスペクトライブ
・シネマ歌舞伎『め組の喧嘩』 inしたコメ
・TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」presents「タマフル映画祭 inしたコメ」
・「映画秘宝」presents 映画秘宝まつり
・シネマ落語 したコメ亭 『素晴らしき哉、人生!』
・台東区フィルム・コミッション支援作品 吉田類の「今宵、ほろ酔い酒場で」with「吉田類と仲間達」inしたコメ
・お笑いライブ 浅井企画×人力舎×マセキpresents「映画ネタ-1グランプリ」

タイムテーブルとチラシはこちら
アバンタイトルと予告編はこちら
公式サイト:http://www.shitacome.jp/2017/
携帯用 http://www.shitacome.jp/m
posted by shiraishi at 20:43| Comment(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月07日

あいち国際女性映画祭2017始まる

9月6日(水)から10日(日)まで、名古屋のウィルあいちほかで、あいち国際女性映画祭が始まった。世界各国の女性監督の作品、女性の生き方、日常生活、成長、たたかい続ける女性たちの姿などを通して、同じ悩みを抱えていたり、国によって違う様々な状況が映し出される。映像文化を通じ、女性の社会進出への支援と国際交流を図るこの映画祭は、1996年、ウイルあいち開館時から開催され、今年で22回目。半田市のアイプラザ半田、弥富市の弥富市総合社会教育センター、岡崎市の愛知県青年の家、蟹江町の蟹江中央公民館など4市町でも作品上映が行われる。また、今回は名古屋駅駅前の映画館ミッドランドスクエアシネマが新たにサテライト会場として加わる。
今年は、日本初公開作2本、愛知初公開作13本を含む、国内外の作品が計33本を上映される。上映作品の監督、俳優などがゲスト出演し、トークイベントなどが行われる。(暁)

問い合わせ あいち国際女性映画祭事務局 TEL 052-962-2520
あいち国際女性映画祭HP
スケジュール

2017.9.5レセプション.JPG

9月5日レセプションに参加したゲスト
左から 
司葉子さん 『用心棒』出演
キーレン・パン監督 『29+1』香港
シーグリッド・アーンドレア P・ベルナード監督 『キタキタ』フィリピン
山上千恵子監督 『たたかいつづける女たち〜均等法前夜から明日へバトンをつなぐ〜』

posted by akemi at 04:37| Comment(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月03日

エジプト映画『ヤギのアリーとイブラヒム』上映会  可愛いヤギとエジプトの3つの海を巡る心の旅を楽しみました (咲)

9月2日(土)3時から早稲田大学戸山キャンパスで開かれた「エジプト映画『ヤギのアリーとイブラヒム』東京上映会」に参加してきました。

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ヤギを愛して変人と思われているアリーと、耳鳴りに悩む天才ミュージシャンのイブラヒム。呪術師から、エジプトの3つの海に小石を投げれば悩みは解決するといわれた二人。半信半疑で旅に出る・・・

二人の住むカイロのイスラーム地区から、アレキサンドリア、シナイ半島へと真っ白な可愛いヤギを連れての旅。エジプトの様々な風景と、二人を取り巻く人間模様をたっぷり楽しみました。

国立民族学博物館 開館40周年記念で開催されたもので、大阪の国立民族学博物館では、9月9日(土)1時半から上映会が行われます。
関西の方、ぜひ!
http://www.minpaku.ac.jp/museum/event/workshop/yagi20170909

という次第で、映画の内容と、上映後に行われた監督も登壇したトークの模様を、ネタバレにならないようにご紹介します。

『ヤギのアリーとイブラヒム』
監督:シェリーフ・エル=ベンダーリー
2016年/エジプト・フランス・UAE・カタール合作/アラビア語/98分

カイロの雑踏を行く大きな白熊のぬいぐるみ。
背負っていたアリーが警官に呼び止められる。
中に薬物を隠しているに違いないと、ナイフで引き裂く警官。
恋人ナダへのプレゼントなのに・・・と嘆くアリー。
家に帰るとナダが見当たらない。必死に探すアリー。
浴室に閉じ込められていたナダを見つけ、ほっとするアリー。
実は、ナダは真っ白なヤギ。
母親は、ヤギを溺愛する息子に、「いい加減にしないと殺して食べてやる」と脅す。
変人扱いされていることに悩むアリーは呪術師を訪ねる。
そこには異常な耳鳴りに悩むミュージシャンのイブラヒムも相談に訪れていた。
エジプトの3つの海に小石を投げれば解決すると、小石の入った小袋を渡される。
3つの海とは、地中海、紅海、そしてナイル河!
まずは地中海のアレキサンドリアへ。
破れたシャツを直したいと仕立て屋を探すイブラヒム。
次の目的地への出発が遅くなるといらいらするアリー。
ようやく、次なる紅海をめざしてシナイ半島への乗り合いタクシーに乗り込む。
トイレ休憩の時、イブラヒムにナダを託すアリー。
だが、ちょっと目を離した隙にナダがいなくなってしまう・・・
ナダは無事戻ってくるのか?
そして、二人の悩みは解決するのか?

アリーがヤギを深く愛するようになったのには長い話が・・・と、最初の方で口走る隣人がいたのですが、最後のほうで、観客はやっと長い話の真相を知ることになります。
あ〜切ない。

映画は、聴覚障がい者の方のために、環境音字幕(音響を解説する字幕)付きで上映されました。また、主催者による解説や監督トークの折には、手話も。
イブラヒムの祖父が耳が聴こえないため、手話で会話する場面があることから、このような形での上映会を実現させたとのことでした。

◆映画監督 シェリーフ・エル=ベンダーリーにきく
 聞き手:大稔哲也氏(早稲田大学文学学術院教授)
     相島葉月氏(国立民族博物館・准教授)

印象に残った監督の話を抜粋してお届けします。

ー なぜヤギを選んだのか?
監督:動物ならなんでもOKでした。犬や猫はたくさんいます。のらヤギはあまりいない。それにヤギは美しいと思ったので。

― 最近、インディペンデント映画が大きな流れになっています。財源を海外に求めて自由に製作しています。本作は娯楽性もあって、エジプトでロードショーもされています。本作をどのように位置づけされますか?
監督:ただただ「映画」です。低予算のインディペンデントと、商業映画という分け方をされるけど、監督として分類されることは好ましいと思っていません。自分の好きなものを作りたいだけです。

― 楽器ウードを選らばれたのは?
監督:音楽担当のアフマドと1年近くかけて音楽を考えました。ウードを登場人物に演奏させるかどうかも長い間話し合いました。使うと決定したのは、私がウードを好きだから。

― エジプトというと音に溢れています。皆あまり気にしないから「騒音問題」にはならないようですが。

監督:カイロの騒音は、自分にとってほんとは重荷。好きな音楽をかけながら観る景色とのギャップが好きです。

― 黒魔術を登場させたのは?
監督:二人が旅に出るきっかけを作るだけのことです。

― 二人の住んでいるのがイスラミックカイロの中心地で職人も多く住むところです。墓地(死者の町)も近いところ。そこを舞台に選ばれたのは?
監督:私自身カイロの心臓部の出身で、二人が深く繋がっていることを表わしたかったのです。カイロの中でも美しいところでありながら、放置されているところです。

★会場との質疑応答
― 日本では特に女性の間でボーイズラブのジャンルが人気なのですが、アリーとイブラヒムの関係も、友情以上の関係と考えていいですか?
監督:エジプト人は親密に触れ合います。二人の関係を友情以上に感じるのは観る人の自由ですが、僕にはそのような意図はありません。映画を観れば、それは明らかなことと思います。
(注:私自身、観ていて、そのような雰囲気は全く感じなかったし、そも、イスラーム世界では同性愛はタブー。とはいえ、初めてイランに行ったとき、男どうしで手を繋いで歩いている姿をよく見かけてびっくりしたものです。)

― 手話のシーンを入れたのは?
監督:イブラヒムの祖父が聴覚を失った設定だからです。それよりも、手話に国境があることをここにきて初めて知りました。

聴覚障がい者の方から、映画の中の手話はアメリカの手話に近いと感じたとのコメントがありました。

☆どの質問に対しても、沈着冷静に答える監督に唸ったひと時でした。
写真撮影は禁止でしたので、監督の写真を撮ることができず残念!

★シェリーフ・エル=ベンダーリー監督
1978年生まれ。エジプトの新進気鋭の映画監督。2007年に高等映画学院を卒業後、同校で監督論を教える。2006年にショートフィルムを制作し始めて以来、映画祭の公式上映作品に選ばれるなど国際的に高い評価を受けている。『ヤギのアリーとイブラヒム』は初の長編作品。2011年のカンヌ国際映画祭で招待上映されたエジプト革命にまつわる短編フィクション・オムニバス作品『18日』に「夜間外出禁止」という作品で参加。
(国立民族学博物館のサイトより)


posted by sakiko at 19:07| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする